ボディコーティングの再施工の効果や是非は?
大雑把にコーティングと言ってもかなり種類(ジャンル)が多くあります、年代順に見ると、
1・WAX
2・油性ポリマー
3・ガラス繊維素入りポリマー
4・ガラス繊維素系ガラスコーティング
5・ガラスコーティング
6・セラミックコーティング
7・グラフェンコーティング
等に分類されますが、
1~3は現在専門店で用というよりも、
DIY向けの市販品となっていますが、
基本は低価格と施工性の簡易性に重点を置かれた商品ですから、
高性能や耐久性を求めるのは無理です・・・
※ザイモールWAX等100%カルナバ蝋は除く
本来これらのコーティングであっても、
再施工時には古い被膜を除去(クレンジング)作業をするべきものですが、
殆どの方はただ上掛けとなってしまっているので、
意匠性的には低下していきますし、
コーティング剤によっては、
紫外線・外的付着物の影響も受けやすくなりますので、
コスト優先の方向けと言える商品です。
3~4は主に簡易施工店で使用され、
簡易的研磨で使用される傷隠しコンパウンドのポリエステル樹脂等を溶かさないので、
短期的に意匠性を保つことが可能ですが、
紫外線やスクラッチ(摩擦)に対しての耐久性が低いので、
車庫保管車以外での耐久性は1年位です。
素材密着原理は分子間結合引力とスパイク効果となりますが、
再施工時に古いコーティングが残っていたり、
スパイク深度までクリア(塗装)研磨がなされていない場合は、
素材密着が分子間結合引力のみとなってしまうため、
初回コーティング時よりも密着性が劣るため、
被膜残存性も短期となります・・・
5~7は専門店で施工されるコーティングとなり、
3~10年程度の耐久性を持ちます。
5と6はネーミングの違いで有って、
主原料はSiO2のシリカで同じですから、
ガラスコーティングVSセラミックコーティングの、
性能差は基本的にはありませんけれど、
多くの場合、
ガラスコーティングの高性能タイプをセラミックコーティングと命名しています。
SiO2シリカは、
シロキサン系とポリシザラ系ンが主ですけれど、
比較的低価格~中間価格帯がシロキサン、
高価格帯がポリシザランと言う場合が多いですが、
高価格・高性能・高耐久のシロキサン系ガラスコーティングも存在します。
高価格帯に多いポリシザランですけれど、
有機ポリシザランと無機ポリシザランに分かれ、
最新のガラスorセラミックコーティングでは有機ポリシザランが多いようです。
シロキサン系の密着原理は3~4と同じで、
主に分子間結合引力とスパイク効果となります。
ポリシザラン系は全てではないですが、
分子間結合引力とスパイク効果+塗装浸透(塗装融解)し塗装と一体化したような状態になるため、
非常に高い密着性を作り出します。
7のグラフェンコーティングは炭素の結合膜ですが、
非常に高価で入手困難なうえ単体ですと薄膜な為、
SiO2とハイブリッド化させたものが多いようですけれど、
まだまだ業界内でも一部メーカーしか生産していない為、
一部店舗しか扱っていませんので進化途中問段階です。
5~7のコーティングの再施工は、
スパイク深度も3~4よりも深いですし、
塗装浸透させているものもありますから、
既存のコーティングのスパイク深度及び塗装浸透深度まで研磨して、
新たにスパイクor塗装浸透してあげる必要があります!
研磨をきちんとせずに再施工しても、
新たなコーティングは密着を分子間結合引力のみに頼ることとなりますので、
初回施工時のような耐久性を発揮することは出来ません・・・
特に注意が必要なのは塗装浸透するタイプの場合、
古い塗装浸透部分と新たなコーティング剤が化学反応し曇ってしまうことがあります。
どの様な既存のコーティングに対してでも再施工は理屈としては可能ですが、
問題はどこまできちんとした下地処理ののち再コーティングをするかが問題で、
初回施工時と同じだけの意匠性や耐久性や性能を求めるには、
再施工時の方が費用は高くなります・・・
逆に費用を抑えて再施工をする場合は、
下地処理はされないか簡易的となりますから、
当然意匠性や耐久性や性能は初回施工時のようなレベルには達しませんので、
中途半端な価格での施工は一番無駄だと思います・・・
意匠性や耐久性や性能が犠牲になっても施工費優先と言う場合は、
下地処理を行わないキーパー等で年に1回の再施工の方が良いと思います!
ディーラーでの再施工が多分一番捨て銭になります・・・
どの程度の予算で再施工をするのかは、
今後何年位乗り続けられたいのか?
と意匠性や耐久性や性能をどこまで求めるのか?
とのバランスで考えてみてください。







